ちょっと比べてみた!

日頃の生活の中で触れる「もの」や気になった「こと」を「比べたり」、「調べたり」、「試したり」、「体験したり」。。。してみます!

ビックモーター ダイハツ 豊田自動織機 第三者委員会「経営陣は裸の王様」報告と的外れ解説記事

・ビックモーターは保険料の架空or過剰請求

ダイハツは安全性試験不正

豊田自動織機はエンジン性能試験不正

というところでしょうか 。。。

 

自動車OEMと云うことでは、古くも新しいところではフォルクスワーゲンの排ガス浄化性能不正や日野自動車(何やったんか記憶が薄れていますが、型式認証取り消しですよね)。自動車関連でないと自民党のパーティー券ノルマ達成超過分の非申告(裏金化?)も上述の3件と同時期に露見しています。

 

ダイハツ、織機については、現場で問題が発生しても「(それ)で。」「どうやってリカバリーするんだ?」と困りごとを相談しても、一緒になって考えるでもなく、サポートする訳でもなく、担当者に解決案を考えるよう差し戻される 。。。 現場は仕方なく、不正に手を染める 。。。 それを経営陣は「不正をしろと指示した訳ではない」「現場が勝手にやったこと」「知らなかった」と言い逃れる。

 

その状況を、ネット記事で知ったかぶりの解説記事では、旧日本軍から引き継がれる日本独特の伝統 。。。みたいな論調で諭す。

 

知り得る範囲内でも、日系企業で入札資料に試験していない試験結果を載せて提出することは日常茶飯事。既存データから内挿できる範囲なので、まったく的外れな数値ではないので、内挿の推定値ですと申し出ればよいものの「競合他社もやっている。(確認してもいないのに。。。)」「受注できなかったら責任とれるのか」「ずっとこうやってきた」と当時の上司に諭されました。もう云十年前の話ですが 。。。

「それ、私文書偽造ですよ」と拒否すると「もう頼まない」とその上司が署名して書類を提出していました。この件で、社内で迫害されるようなこともなかったので、みな良くないこととは知りつつも致し方なく、その上司の立場、その時の会社の利益を守るための苦渋の選択だったのだと思います。しかしながら、不正が露見すると会社の利益を守ったとも云えないので、その刹那の会社の利益、立場を守ったというべきかもしれません。

 

米系企業と、もう一社の日系企業では、コンプライアンス違反になるような事例に接する機会がありませんでした。実際になかったのかも知れません。

 

社風もあるのでしょうが、外資企業のパワハラ体質とアンコンプライアンス加減もなかなかのもの。外資は給料もイイが、成果が出なければ簡単に解雇されるイメージ。「(それ)で。」「どうやってリカバリー・補償・補填するんだ」と現場に突き返すのが常。その繰り返しで、訴えても無駄と、窮状やリスクはマイルドに報告されるようになっていきます。現場側からは、なんのための報告会やレヴューなのか理解に苦しむ場面が多々あります。ダイハツや自動織機で語られる風通しの悪い社内環境と云うのは日本独特のものではありません。この状況が飽和すると、購入していないものを購入したものとして、顧客に経費を請求するなどの架空請求や利幅が尋常でない過剰請求になってくるのでしょう。ビックモーターの事例がイメージに合致します。

 

経営陣は不正を行えと指示していない「どうにかしろ」と云っただけ。本当にどうにかなると思っているのか、確信犯なのか。どうにもならないと報告を上げた時点で「どうにかなる」「どうにもならない」と判断するのがマネージメント層・経営陣の責任になるでしょう。それを放棄して「どうにかしろ」と云っている時点で不正につながる芽を生むという想像力がないのであれば、まだ良心的。「(不正をしてでも)どうにかしろ」と確信犯的に云っている場合も半数はあるというのが肌実感です。

経営陣も会社の内情が判らない株主に利益のみを求められる立場という観点もあるので「もの云う株主」的な存在が、これらの不正の根源の根源なのかもしれません。更に云えば、資本主義的自由競争である限り避けられないことかもしれません。

 

しかし、第三者委員会がする調査結果報告「経営陣は指示していない」「経営陣は不正がなされていたことは知らなかった」「現場が勝手にやった」「現場にプレッシャーがあった」とされます。経営陣は全て「裸の王様」的な扱いです。

「誰がプレッシャーをかけたのか?」「(不正につながる)不合理な指示がなかったか」「本当に指示していないのか」「言葉にしていないだけで確信犯では」を国税局並みに徹底的に調べたのか? 忖度・遠慮はないのか? 

 

また、上述の状況を「日本企業特有の傾向」と説く解説記事がネット上に多数ありますが、メーカーなどに勤務した経験のない人が書いた的外れな内容だなぁと思わざるを得ません。VWエンロンや世界中どこでも起こっている現象なのに 。。。

 

最近の企業不祥事関連のニュースに触れての感想でした。